「隷属への道」のおもしろいところをコンパクトに解説!

政治学

こんにちはロウシです。

今回は私が「隷属への道」を読んでおもしろいと思ったところをコンパクトに4つ解説します。

社会主義の本質とは一体何なのでしょうか。

自由はなぜ重要なのだろうか。

そのような疑問はこの本を読むと解決します。

今回の記事を読んででわかることはこういったことです。

  • ハイエクとは
  • 「隷属への道」の内容
  • 社会主義とファシズムの本質

この記事の要点が知りたい方は目次から まとめへ飛んでください。

ハイエクとは

wikipediaより

フリードリヒ・アウグスト・フォン・ハイエク(1899~1992)はオーストリア生まれの経済学者、哲学者です。

彼はオーストリア学派の代表的人物です。

オーストリア学派は経済学派の一派です。

彼はリバタリアニズムという思想の人間です。

リバタリアニズムはできる限り国家や政府が市場に介入するのをなくして、自由に市場を回していくべきだというような思想です。

法律の範囲内なら何をしてもいいという思想とも言えるかも知れません。

「隷属への道」とは

「隷属への道」は1944年にイギリスで発表されました。

この本が発表された当時のイギリスでは「社会主義ブーム」が起きていました。

イギリスで「社会主義ブーム」?と思われた方も多いと思います。

ですが、その当時世界中で社会主義的な政策で成功していた国がありました。

世界恐慌でボロボロの経済を社会主義的な政策が立て直していたのです。

例えば、アメリカのニューディール政策。

この政策は政府が大規模な公共事業を行う政策です。

つまり「政府が市場に大きく介入する政策」です。

このような政策は非常に社会主義的で自由主義の真反対です。

この当時のドイツでも社会主義てきな政策で経済が回復していました。

ソ連も五カ年計画などで世界恐慌の影響をあまり受けていません。

一方自由主義を貫くイギリスの経済は陰りを見せていました。

だから人々が社会主義に傾倒していたのです。

この本はある種、そのような流行に警告をしている本です。

この「社会主義ブーム」は現代社会でも起きています。

新型コロナウイルスの影響で世界恐慌みたいなものが起きました。

そして社会主義的な国がうまくコロナを終息させているように見えます。

脱成長コミュニズムとかいう愚かな主張もあります。

この状況は非常に第二次世界大戦前に似ています。

それでは内容の解説に入って行きます。

社会主義の矛盾

社会主義は初めは自由を諸悪の根源であると見なしていました。

しかしそれは徐々に変わってきたとハイエクは言います。

社会主義は「自由」という言葉の意味を少しずつ変えてきました。

社会主義者は社会主義を広げるためその疑わしさを隠さなければいけませんでした。

そこで社会主義は「社会主義こそが新しい自由」だと主張しました。

社会主義が広がったのはこの「社会主義こそが新しい自由」という主張のせいだと言います。

社会主義の言う「自由への道」は「隷属への大いなる道」でしかないとハイエクは言います。

社会主義とファシズムの本質

ハイエクは社会主義とファシズムは同根のイデオロギーだといいます。

その証拠にファシズムをはじめて言い始めたムッソリーニは元は社会主義だったとハイエクはいいます。

社会主義とファシズムは驚くほど共通点があります。

例えば、自由への憎悪などです。

ヒトラー主義者は自由をすごく嫌悪します。

社会主義者も自由主義経済をすごく嫌悪します。

計画経済の危険性

計画経済は危険だとハイエクは言います。

なぜなら計画経済は法や民主主義と絶対に両立しないからです。

計画経済は必ず不満がでます。

需要と供給の関係をこわすのが計画経済です。

需要が全然ないものを供給しまくる見たいな事が計画経済じゃあるのです。

計画経済が行き詰まると独裁者が生まれてきます。

もっというなら戦争が起きます。

計画経済は自由と両立し得ません。

保障が社会を毒する

ハイエクは所得保障は職業選択の自由を失わせる可能性があるといいます

所得を保障すると言うことは非常に危険です。

なぜなら努力する意味がなくなるからです。

所得を保障してしまうと雇う側が人を雇わなくなったりと悪影響を与えます。

だから所得保障は危険なのです。

「隷属への道」を読んで知れること

「隷属への道」を読むと何が学べるのでしょうか。

いまからそれを書いていきます。

ただこれはあくまで個人的な考えです。

計画経済の恐ろしさ

まず最初に計画経済の恐ろしさを知れます。

計画経済は命、自由、平等全てを失わせます。

これに気づかないとかなり危険だと思います。

日本は非常に社会主義的な国だと初めて気づきました。

この計画経済の恐ろしさを知るにはこの本が1番良いです。

具体的にはこの本の4章から6章は計画化について書かれています。

自由は命より重い

次に自由は命より重いという事を知りました。

なぜなら、個人の自由を失った社会では、最終的に戦争に突入する確率が高いからです。

つまり、個人の自由を保障しないと、最終的にもっとたくさんの人が死にます。

現代社会において少しずつ自由が失われていくのはすごく危険な兆候です。

命のためなら自由を捨てる。

こんな愚行は非常に危険です。

社会主義とファシズムの本質

次に社会主義とファシズムの本質について知りました。

この本では社会主義とファシズムは本質的には同じだと説かれています。

具体的には社会主義はプロレタリアつまり労働者階級に広がりました。

ファシズムは中流階級の社会主義だとハイエクは言います。

これは個人的に結構衝撃でした。

なぜなら第二次世界大戦中ファシズムと共産主義は敵同士だったからです。

ですが、ファシズムと社会主義は同じ根から生えていた思想だったのです。

社会主義の矛盾

次に社会主義の矛盾を知れます。

社会主義の宣伝では資本家が自由を奪う、だから社会主義になって自由になろう。

見たいな宣伝が数多くありました。

しかしハイエクは社会主義がいう自由は本来の意味の自由と全く違うといいます。

社会主義のいう自由とは自由ではないというのです。

これは全くその通りだとおもいます。

私有財産制の重要さ

最後に私有財産制の重要さについて知れます。

私有財産制は個人が自由を保持する上ですごく重要だとハイエクは言います。

ハイエクの意見の面白いところは私有財産制で得するのは財産を殆ど持っていない人もというところです。

なぜなら私有財産制にすれば国家が財産を独占出来ないからです。

国家が財産を独占出来なければ個人の自由はある程度あります。

つまり私有財産制であることによって自由があるのです。

「隷属への道」がおすすめの人

「隷属への道」がおすすめの人はこういった人です。

  • 隷属への道について知りたい人
  • ハイエクについて知りたい人
  • 社会主義の欠点について知りたい人
  • 大衆の心理に興味がある人

ここにあてはまる人は読んで損はしないでしょう。

「隷属への道」がおすすめではない人

「隷属への道」がおすすめではない人はこういった人です。

  • 「隷属への道」に興味がない人
  • 社会学に興味がない人

ここにあてはまる人はおそらく読んでも楽しめないでしょう。

まとめ

  • ハイエクはオーストリア出身の経済学者
  • 「隷属への道」は1944年出版
  • 社会主義とファシズムは同根のイデオロギー
  • 計画経済は法律と両立しない
  • 社会主義に自由はない

今回は「隷属への道」についての記事でした。

この記事に載せれていない内容もたくさんあります。

ご興味があればぜひご一読ください。