こんにちはロウシです。
いつも記事を一読してもらってありがとうございます。
突然ですが、民主主義って何なのでしょうか。
そんな疑問に答えてくれて、かつ民主主義への処方箋を提示しているのが『22世紀の民主主義』です。
この『22世紀の民主主義』はいま話題の天才、成田悠輔氏の著書です。
彼はイェール大学で助教授をやっている方です。
イェール大学はめちゃくちゃ名門です。
そんな成田氏は民主主義についてどう考えているのでしょうか。
今回は『22世紀の民主主義』のあらましを紹介しつつ、成田氏の考えに迫っていきます。
この記事でわかることはこういったことです。
- 『22世紀の民主主義』のあらまし
- 『22世紀の民主主義』の魅力
- 『22世紀の民主主義』がおすすめの人
『22世紀の民主主義』のあらまし
ネットでのフェイクニュースの拡散、陰謀論の選挙への浸食、北南米や欧州での暴言を吐くポピュリスト政治家の台頭、そして民主国家の経済の低迷。
こうした民主主義の劣化が今世紀に入ってから世界的に進んでいる。
民主主義の劣化に対するアクションは大きく三つある。
「闘争」、「逃走」、「まだ見ぬ民主主義の構想」だ。
「闘争」は民主主義と向き合い解決しようとする愚直な試みだ。この「闘争」は無理がある。
なぜなら既存の選挙で勝った政治家が選挙制度の改革を行うとは思えないからだ。
「逃走」は民主主義から逃げ、独立国家のようなものを創ろうという考えだ。
一見過激だがすでに、公海(国際法上、特定国家の主権に属さず、各国が自由に使用できる海域)に海上都市を作るアイデアがある。
だがこれも根本的な解決にはなっていない。「逃走」はどこまでいっても「逃走」だからだ。
この本は「まだ見ぬ民主主義の構想」を提案している。
その構想の一つとしてあげられているのが「無意識データ民主主義」だ。
「無意識データ民主主義」とは、人の表情、心拍数などの無数のデータから民意を読み取って、エビデンスに基づく政策をアルゴリズムが決め実行する政治体制だ。
「無意識データ民主主義」の詳しい説明は本書を参照してほしい。
本書は「無意識データ民主主義」の政治になればどういう風に世界が変わるのかについての興味深い考察が数多く含まれている名著。
<こんな人におすすめ>
『22世紀の民主主義』はこんな人におすすめです。
- 民主主義について知りたい人
- アルゴリズムと政治について知りたい人
- 成田悠輔氏の発想を知りたい人
『22世紀の民主主義』のオススメ3ポイント
民主主義とは何かを知れる
一つ目のおすすめポイントは「民主主義とは何かを知れる」です。
民主主義について数多くの興味深い考察がこの本には書かれています。
成田氏は民主主義とは、「データの変換」だと主張します。
どういうことかと言うと、民主主義はみんなの民意を表すデータを入力して、何らかの社会的意思決定を出力する装置だからです。
現在の民主主義のデータの入力が選挙にあたります。そして出力が政治家の政策です。
この本ではこの民主主義の本質を「機械やアルゴリズム」を使って実現しようと考えます。
この考えは非常に勉強になります。
民主主義vs独裁制という対立を超克するヒントになる
二つ目のおすすめポイントは「民主主義vs独裁制という対立を超克するヒントになる」です。
個人的にはこれが一番感動しました。
なぜなら、ずっと前から民主主義と独裁制という構図があったのにそれを乗り越える発想がなかったからです。
成田氏がいう、「無意識データ民主主義」の世界になれば「民主主義vs独裁制」という二項対立は意味を持たなくなります。
なぜなら「無意識データ民主主義」はそれらの融合だからです。
「民主主義vs独裁制」の融合や超克は前から試みられていたことだと思います。
ですが、明確な考えや実現方法を示した本はあまりありませんでした。
本書は「民主主義vs独裁制」の融合についての明確なアイデアが記述されています。
それがこの本の一番の魅力です。
学問の世界の最先端にいる人間の考えを知れる
三つ目のおすすめポイントは「学問の世界の最先端にいる人間の考えを知れる」です。
これはおまけみたいなものです。
今学問の世界の最先端にいる人間の考えを知れるのは非常に貴重ですし勉強になります。
まとめ
- 『22世紀の民主主義』では「無意識データ民主主義」が提案されている
- 現在の民主主義は劣化している
- snsやインターネットによる差別の増幅などが劣化の原因の可能性がある
- 「無意識データ民主主義」とは、人の表情、心拍数などの無数のデータから民意を読み取って、エビデンスに基づく政策をアルゴリズムが決め実行する政治体制
今回は『22世紀の民主主義』についての記事でした。
この記事に載せれていない内容もたくさんあります。
ご興味があればぜひご一読ください。