こんにちはロウシです。
今回はルネサンスの先駆者と名高いダンテ・アリギエリの「神曲」煉獄篇(れんごくへん)の紹介&解説です。
「神曲」は13世紀から14世紀にかけて活躍した詩人ダンテの代表作です。
ダンテはルネサンスの先駆者としてもかなり名高いです。
今回はそんなダンテ「神曲」の煉獄篇の解説と紹介をします。
今回の記事を読んででわかることはこういったことです。
- ダンテ「神曲 煉獄篇」のあらすじ
- 「神曲 煉獄篇」のおもしろさ
- 叙事詩のよさ
この記事の要点が知りたい方は目次からまとめへ飛んでください。
ダンテ「神曲」煉獄篇とは
まずそもそもダンテの「神曲」とは?という人は下記の記事を見てください↓
今から説明するのはダンテ「神曲」の煉獄篇ってそもそも何?という事を説明します。
まず初めに言っておくと煉獄というのはカトリック独自の価値観の事です。
地獄と煉獄の違いは
- 地獄・・・そもそも罪を償う気すらない人間が永遠に苦しむ場所
- 煉獄・・・罪を償う場所で、罪を浄化しきったら天国へ行ける
これが大まかな地獄と煉獄の違いです。
私も最初「煉獄」と聞いたときはすごくおそろしいイメージがありましたが、実際の煉獄はそんなにおそろしい場所ではありません。
罪を償って天国へ行けるため煉獄にいる奴らはまだまともです。それに煉獄では地獄のように人が苦しめられている訳でわありません。
わりと読んでいると美しい雰囲気もします。
煉獄は山のようなもので上へ上がっていくほど清められていくということです。
煉獄は七層構造(正確に言うともうちょっと多い)で七つの大罪という罪を償います。
七つの大罪?と思った方に言っておくと、七つの大罪というのは主にキリスト教カトリックの価値観です。
七つの大罪はこれらのもののことを言います。
- 傲慢・・・対応する悪魔ルシファー
- 強欲・・・対応する悪魔マモン
- 嫉妬・・・対応する悪魔レヴィアタン
- 憤怒・・・対応する悪魔サタン
- 色欲・・・対応する悪魔アスモデウス
- 怠惰・・・対応する悪魔ベルフェゴール
- 暴食・・・対応する悪魔ベルゼブブ
これらの罪を総称して七つの大罪といいます。
傲慢や強欲、嫉妬はわかるけど暴食って何?と思った方もいると思うので説明しておきます。
暴食とは名前の通りむやみに無茶に食べまくることです。
でもなんでそれで大罪になるの?と思うと思います。
これは考えればわかることですが、昔は今と違って食べ物がそんなにありませんでした。(今も食べ物がないところはないですが)
少ない食べ物をたくさんの人に分配したほうが良いという価値観の中で一人がむちゃくちゃ食べることは他の人の食べるものを奪うので罪になります。
だから、キリスト教(カトリック)の七つの大罪では暴食も罪になります。
余談ですが、七つの大罪を題材にした漫画もあります。そちらも面白いので読んでみてください。
話を戻すと「七つの大罪を七層構造の煉獄で償う」これをすることによって煉獄にいる人は天国へ昇天することができるのです。
当然ダンテもこの煉獄を通って天国へ向かいます。
そしてその煉獄を通過する間の話がダンテ「神曲」の煉獄篇です。
さきほども言いましたが煉獄は罪を清める場所なのでそれほどおどろおどろしい雰囲気はしません。
ダンテ「神曲」の煉獄篇もその例に漏れず全然おどろおどろしい雰囲気は感じられません。
しかも、地獄篇を読んだあとこの煉獄篇を読みますが、地獄の恐ろしさに浸ったあとだとすごく煉獄が美しく感じます。
ダンテ「神曲」煉獄篇のあらすじはこんな感じです、
最上層であこがれのベアトリーチェと再会しダンテは天国へと昇っていく。
これがダンテ「神曲」煉獄篇の大まかなあらすじとその後の展開です。
どうでしょうか。かなり興味をそそられませんか?
私は正直ダンテの「神曲」で1番好きなのは天国篇です。
でもその次に好きなのはこの「煉獄篇」です。
私がこの煉獄篇で驚いたのはやはり全然おどろおどろしくないということです。
ダンテ「神曲」煉獄篇で学べること
今からダンテ「神曲」煉獄篇で学べる事をいくつか紹介します。
煉獄を知れる
まず最初に1番このダンテ「神曲」煉獄篇を読んで学べるのはやはり煉獄についてです。
日本人にあまりなじみのない価値観ですがキリスト教(カトリック)ではかなり重要な価値観です。
そんな煉獄を知れるのが何よりダンテ「神曲」煉獄篇のいいところです。
私も最初このダンテ「神曲」の煉獄篇を読むまで煉獄の事はほとんど知りませんでした。
せいぜい名前を知ってるぐらいだった煉獄についての知識がこのダンテ「神曲」煉獄篇を読んだ事で圧倒的に増えました。
それほどこのダンテ「神曲」煉獄篇はキリスト教(カトリック)の価値観と煉獄を知るのに適しているのです。
七つの大罪を知れる
次に学べるのは七つの大罪についてです。
先ほどもいいましたがダンテ「神曲」はキリスト教の価値観を知ることができます。
そんなキリスト教の七つの大罪を知ることができるのもこの「神曲」煉獄篇のいいところです。
七つの大罪の価値観を知っていて損することはないので、この煉獄篇で学んだ方がはるかに徳です。
神曲(叙事詩)の美しさを感じれる
次に学べるのは「神曲」(叙事詩)の美しさです。
個人的にはこれが1番わかりやすいかなと思います。
地獄篇を読むと叙事詩のすごさはわかりますがあまり美しさを感じることはできません。
ところがこの煉獄篇と天国篇は美しさがすごいです。
涙が出そうなぐらい心に響くものがあります。
「叙事詩ってこんなに美しいんだ」と感じれるような作品が「神曲」の煉獄篇と天国篇です。
文章のすごさや美しさを学びたいなら「神曲」とくに煉獄篇と天国篇を読むのがいいです。
キリスト教のカトリックに詳しくなれる
次にキリスト教のカトリックに詳しくなれます。
これは全篇に共通していますが、ダンテの「神曲」を読むとキリスト教とくにカトリックの知識がとんでもなく増えます。
とにかく「神曲」はキリスト教とめちゃくちゃ密接に結びついています。
だからキリスト教のことを学ぶのにもこの「神曲」はすぐれているのです。
本当に下手にキリスト教の本を読むよりこのダンテ「神曲」を読んだほうがよっぽどいいです。
西洋古典の最高峰を知れる
最後に学べるのは西洋古典の最高峰です。
最後に学べるのは西洋の古典の最高峰を知ることができます。
これはあるいみすごく当たり前です。
当たり前ですがすごく重要です。
西洋の古典の最高峰を知れるの意味はもう省略しますが、ここまで記事を読んでいただいたなら推測がつくと思います。
ダンテ「神曲」煉獄篇がおすすめの人
このまえもいいましたが「神曲」は全人類が一回は読んだほうがいいです。
でも一応おすすめの人を書いておきます。
- 叙事詩に興味がある人
- 文学に興味がある人
- 煉獄に興味がある人
- 七つの大罪に興味がある人
- あの世に興味がある人
- 哲学に興味がある人
- キリスト教に興味がある人
こういう人たちはたぶんこの「神曲」煉獄篇を読んでかなり楽しめると思います。
ダンテ「神曲」煉獄篇がおすすめじゃない人
一応おすすめじゃない人も書いておきます。
- 文学に興味がない人
- 哲学に興味がない人
- 煉獄に興味がない人
- キリスト教に興味がない人
- あの世に興味がない人
- 七つの大罪に興味がない人
ダンテ「神曲」煉獄篇の感想
ダンテ「神曲」煉獄篇の感想を一言で表すと、
これが感想です。ダンテ「神曲」煉獄篇はというか「神曲」全般に言えることですがとにかく体験している錯覚に陥る作品です。
まとめ
- ダンテはイタリアの詩人
- 「神曲」煉獄篇は煉獄を描いている
- 煉獄はキリスト教カトリックの価値観
- 煉獄とは地上での罪を償い天国へ行くための場所
今回はダンテ「神曲」煉獄篇についての記事でした。
ご興味があればぜひご一読ください